富岡光学という会社を知っていますか?
富岡光学は1949年に設立したレンズメーカーです。
Carl ZeissのオールドレンズCONTAX Carl Zeiss Planar 50/1.4T*を製造していたとか。
今回は、そんな富岡光学が作ったレンズを紹介します!
RICOH XR RIKENON 50mm f2
私が初めて触ったオールドレンズです。
1978年に発売された「RICOH XR500」のキットレンズとして発売されました。
RIKENONの50mm f2にはいくつか種類があります。
- 初代:RICOH XR RIKENON 50mm f2
- 2代目:RICOH XR RIKENON 50mm f2 L
- 3代目:RICOH XR RIKENON 50mm f2 S
- 4代目:RICOH RIKENON 50mm f2
- 5代目:RICOH XR RIKENON 50mm f2 P
いろいろありますね。
初代は金属ボディで最短撮影距離が0.45mですが2代目からはプラスチックボディに変わり、最短撮影距離が0.6mと伸びているのが大まかな違いです。
初代と2代目までは富岡光学が製造していたようで、この2本は「和製ズミクロン」と呼ばれています。
ズミクロン(summicron)を簡単に解説すると、絞り開放のf値がf2.0のレンズをいいます。もともとはライカMシステムの28mm、35mm、50mm、75mm、90mmに付けられていた名称のようです。
現在ライカのズミクロンレンズを買おうとすると10万円近くするもの、10万円以上するものなど、今の私には手を出せないものばかりです。
それに対し「XR RIKENON 50mm f2」は1万円以下で程度が良いものが手に入ります。
異常なほどに安いレンズですが、とても高く評価されています。果たして「和製ズミクロン」と呼ばれる「XR RIKENON 50mm f2」はどれだけすごいのか…実際に私が撮影した写真をもとに評価しようと思います。
開放の解像度
開放f2.0で撮った写真をご覧ください
たい焼きです。
拡大するとこんな感じ。
現行のレンズに比べると若干あまいかなといったところ(私自身の腕の問題かも)
続いてf4.0まで絞って撮った写真です。
拡大すると…
もう違いは一目瞭然ですね。
f4.0まで絞るとしっかりと解像してくれます。
これだけ見ても凄さがイマイチ伝わらないと思うので別のレンズと比べてみましょう。
(Super Takumar 55mm f1.8)
こちらもf4.0、同じ設定で撮っております。
比べてみると色味も全然違いますね。
拡大してみましょう。
XR RIKENONと比べてどうでしょうか。
全然違いますよね。
Takumarの方はf4.0だとまだ解像しきっていない感じがしますがRIKENONはf4.0でバキバキに解像しています。
むしろRIKENONの開放の方が解像してるのでは?
基本、PENTAXのオールドレンズは絞り開放で撮るとソフトでふんわりとした写りになる特徴がありますが、「XR RIKENON 50mm f2」は開放からある程度解像するレンズだとわかります。
作例
めっちゃキレキレ。ボケもキレイでいい感じです!少し固いかな~と感じることもありますが気にならない程度です。
そして発色がとても鮮やか!!
PENTAXのカメラはこのレンズと相性バッチリで文句の付け所がない性能、これが格安で手に入るのが信じられない!
忘れてはいけないのは、このレンズが当時キットレンズとして発売していたことです。
開放値がf2で50mmのレンズにしては少し暗いレンズではありますがこれだけ写れば申し分ない!安いからといって侮れませんね。
これはオールドレンズが好きなら1本は持っておくべき神レンズだと思います。
富岡光学製のレンズが評価される理由がわかった気がします。
和製ズミクロンは伊達じゃない!